BitArts Blog

ロードバイク通勤のRubyプログラマで伊豆ダイバー。の個人的なブログ。

iPhone感想

今更iPhoneのレビューを書いても意味がないので、遅ればせながらiPhoneにしてみた個人的な感想。

PDAを使いたいけど馴染めずに買い替え続けてきた歴史があるので、2年縛りはリスクが高すぎると思っていたけど、結論としては、Palm以来久しぶりにPDA/PIMとして常用してみる気になった。めでたしめでたし。

昔のPDAほどの「とことんいじれる楽しさ」はないけど、道具として最初から完成度が高いから割り切ってもあまり問題ない。

なんと言ってもネットへの接続がシームレス過ぎてすばらしい。昔のように突然ダイヤルアップ画面が現れて待たされるようなことなどなく、オンライン、オフライン、WiFi、 3G回線、ネット環境を全く意識しなくていいようになっている。接続も瞬時でいつでもオンラインのデータを使うことができる。これはPDAに通信カードを差していた時代(とか、W-ZERO3とか)に比べると劇的な進化であり感動した。長らく理想だった環境がほぼ実現されている。

結果、Webアプリが超使いやすい。連絡先とスケジュールはオフラインでも使える環境にしておいたほうがいいとは思うが、それ以外は専用アプリを使う必要性をあまり感じないほど。例えばメールやRSSリーダーはWebアプリを使えばPCとの同期を気にする必要もないわけだし。実際、Gmailとか Googleリーダーで機能も速度も十分な感じ。GoogleのWebアプリはiPhone専用のUIが用意されているしとても使い勝手が良い。

専用クライントを組み合わせるとさらに便利具合が上がるWebサービスもある。例えばRemember The MilkとかEvernoteとか。この手のWebサービスをまだ知らない人は残念。iPhoneを使いこなす肝は、世の中の様々なWebサービスを使いこなすことかもしれない。

iPhoneは昔ながらのPDAのように「Hackでどうにもなるプラットフォーム」ではないし、勝手アプリも作れないけど、とりあえずAjaxなWebアプリを作ればそこそこ便利なマイツールができそうだ。

ボタンもペンも不要で直感的な操作系はかなり軽快。でも操作ショートカット的なTipsなどはあまりないみたい。例えばブラウザ(Safari)でのページ閲覧自体はとても快適なんだけど、ウィンドウ(タブ?)を閉じたり、ページをリロードしたりするのは面倒くさい。

それからAppStoreの仕組みはいいんだけど、お金を払わないと試すこともできないアプリが多いのはかなり残念。正直なところアマチュア開発の品質不明のソフトを試用なしにいきなり買うのってちょっと厳しいと思う。これはインストール時に課金する仕組みだからしょうがないんだけど、iPhone OS 3.0からアプリ内課金の仕組みができたようなので、今後は無料でインストールして、気に入ったらお金払って機能制限解除できるようなアプリが増えるかもしれない。

iPhone。まだ微妙にかゆいところに手が届かない感じはするけど、大雑把な評価としてはネット端末としてすごくいいものだと思う。まだまだソフトウェア的に進化しそうだし。久しぶりに気に入ったものが手に入ってとても嬉しい。

PIMとしての快適さでPalm。自由度の高さではHP100/200LX、リナザウWindows Mobile機にすら及ばないけど、Webアプリクライアントとしてはブレイクスルーと言えそうなiPhone。ソフトウェアがまだ未熟でもプラットフォームがしっかりしているので、将来に期待できる安心感がある。

軽快さ(速度、レスポンス)についても「紙の手帳以外では、HP100/200LXとPalmだけは許せる」と思っていた僕でも特に不満はないです。これはスゴイことです。まだアプリの機能面は微妙だけど。

日本のケータイに慣れた人にお勧めできるものではないけど、僕は10年使っても日本のケータイにあまり慣れることができなかった。もう戻りたくはない。