BitArts Blog

ロードバイク通勤のRubyプログラマで伊豆ダイバー。の個人的なブログ。

(潜)ダイコンIQ-850

TUSA IQ-850     ついにダイコンを新調しました。TUSA IQ-850

この機種、不満が全くないわけではないんだけど、理想に近いものを探すと今のところこれしか選択肢がない。唯一欲しいかもと思えたダイコン。思い切って購入でござるの巻。

ファーストインプレッション。

コンパートメント(体内組織)ごとの体内窒素分圧グラフの表示機能。これがこのダイコンのすべてと言っていいかも。これに魅力を感じる人にはこの機種しか選択肢がないのです。それ以外は地味で硬派なダイコンです。

このグラフの見方が分からないダイバーには完全に宝の持ち腐れとなる本機ですが、もしすべてのダイバーがこのグラフの意味を理解し、このダイコンを使用するとしたら減圧症リスクは大幅に軽減されるはず。…でもないか。そこまで理解してたらこれ使わなくても減圧症リスクのある潜り方はしないだろうから。(^^;

最初は無減圧限界時間の表示が小さくていまいちだなーと思ったのですが、このダイコンではコンパートメントグラフから体内窒素量を把握するべきであり、無減圧限界時間は補足情報に過ぎないわけですね。早い組織の無減圧限界と遅い組織の無減圧限界とでは対処の方法がかなり違うのです。それを同レベルで扱っているのが従来のダイコン。

従来のダイコンでは、深場でDECOが出ても、浅場へ移動すれば無減圧限界時間は長時間が表示され、窒素が抜けたかのような誤解をしがちです。しかし実際には浅場でも遅い組織に窒素は蓄積され続けています。従来のダイコンではこういう状況を表示することができなかった。IQ-850では、どのへんのコンパートメントが窒素排出していて、どのへんが吸収中なのか、一目瞭然なのです。この使用感が画期的。

思うに、いまどきのオープンウォーター講習生はダイブテーブルの引き方覚えるよりも、こういうの勉強したほうがいいんではないかと。。思っちゃうんですけどね。

ということでコンパートメントグラフは画期的ですが、ほかの機能では少しだけ残念な点もいくつか。

潜水中、「現在水深/無減圧限界時間」と「最大水深/現在水温」が排他表示。通常は「現在水深/無減圧限界時間」が表示されていて、ボタンを押している間だけ「最大水深/現在水温」が表示される。このボタンは小さいので冬用グローブなどしてたら操作困難。「最大水深/現在水温」も結構大事な情報なのでできれば常時表示してほしいのです。代わりに酸素分圧とかリクリエーションダイビングでは必要のない情報が常時表示されているので、もったいない。

あと説明書を読んだところ、電池切れ警告が出るといきなり使えなくなるみたい。定期的に交換するか予備電池を携帯するなど注意が必要。

それからPC転送&ログブックソフト「DiveLogBook」にはダイコンの時計をPCの日時と同期する機能があるのだけど、IQ-850では機能しない。IQ-850よりずっと安いSCUBAPRO Sensorでは対応しているので、残念。デジカメの撮影日時とマッチングして撮影水深などを出したいので、これができないのは残念。

ダイブプロフィールのサンプリング間隔が30秒というのも他の機種に比べると少し物足りない。実用面では問題ないかもしれないけど。