1999/1/11
バージョン fml 2.2A
OS Slackware 3.4 (Linux 2.0.34)
ホームページ http://www.fml.org/ (公式ページ)
ダウンロード http://www.sapporo.iij.ad.jp/staff/fukachan/archive/

高機能なメーリングリストシステムです。日本製のソフトですので、日本語マニュアルが整っていて導入しやすく、Perlで作られているので、ほとんどのシステムでインストールも容易です。ほとんどインストールメモは必要ないくらい簡単です。

準備

fmlはMLの運用ポリシーによって若干インストール方法が異なります。今回は「fmlというグループに所属するユーザーはML管理者とし、MLを自由に作ったり管理することができる」という運用ポリシーでインストールします。

まずfmlというグループ(ML運用者のグループ)と、fmlというアカウント(標準のML管理者。必須ではないけど今回は作る)を作ります。(ただし、fmlというアカウントでログインしない場合は、セキュリティを考慮してパスワードを殺しておいたほうが良いでしょう)

/usr/local/fmlと/var/spool/mlというディレクトリを作ってそれぞれ所有者、グループをfmlにします。今回はroot権限でインストールしないので、これをしておかないと、インストール時にパーミッションエラーになります。

さらに/var/spool/mlは、グループユーザーの書き込みを可能にしておきます。これをしておかないと、fmlグループに所属していても、MLを作ることができません。

$ su

# adduser fml

# mkdir /usr/local/fml
# mkdir /var/spool/ml
# chown fml:fml /usr/local/fml
# chown fml:fml /var/spool/ml
# chmod g+ws /var/spool/ml

インストールはこのアカウントで行います。

# su fml

[fml]$ tar xvfz fml-2.2A-snapshot26.tar.gz

[fml]$ cd fml-2.2A-snapshot26

インストール

makefmlはインストールからMLの管理や各種設定まで行う、後々何度もお世話になるプログラムです。まずはインストールのために./makefml installを実行します。

[fml]$ perl makefml install

---NOT USING configuration file (for the first time)

THIS HOST (sv.pixy.ne.jp) IS [i586-pc-linux-gnulibc1]

---Please Define Your Fml System Configurations

運用ポリシーを聞いてきます。自分アカウントでだけ、MLの作成ができるようにするにはpersonal。特定グループのユーザーなら自由にMLの作成ができるようにするにはgroup。たとえばrootでインストールしてrootだけがMLを管理できるようにするにはpersonalにします。今回はfmlグループの所属の人がML管理者という設定にするのでgroupにします。

Personal Use or ML-Admin-Group-Shared or fmlserv you use?
Personal, Group, Fmlserv (personal/group/fmlserv) [personal] group

ML管理者のグループを聞いてきます。デフォルトのfmlでok。

Group of Mailing List Operators (fml or GID ([\w\d]+)) [fml]

あとはデフォルトで答えていけばokでしょう。

DOMAIN NAME [pixy.ne.jp]
FQDN [sv.pixy.ne.jp]
EXEC FILES DIRECTORY [/usr/local/fml]
TOP LEVEL ML DIRECTORY [/var/spool/ml]

Language (Japanese or English) [Japanese]

TimeZone (TZ: e.g. +0900, -0300) [+0900]

最後に最終確認、yと答えます。これだけでインストール完了です。

---Install the Fml system to /usr/local/fml. (y/n) [n] y

以上です。MLの作成や管理は/usr/local/fml/makefmlで行います。