2002/4/2
バージョン Postfix Version 1.1 Patchlevel 7
OS Red Hat Linux 7.2
公式サイト http://www.postfix.org/

sendmailの代替として使えるMTAです。qmailと比べるとsendmailとの互換性が高く、シンプルで設定が簡単です。

今回はsendmailを最初から使用せず、Postfixに全面的に入れ替えました。しかし、運用しているsendmailから移行する場合は、しばらくの間sendmailを平行で動かし、メールキューを空にする必要があります。同梱のINSTALLなどを参照してください。

準備

「postfix」というアカウントと、「postdrop」というグループを作ります。このアカウントでシェルにログインすることはないので、パスワードは設定しません。(postfixはpostdropグループに所属させません

$ su

# /usr/sbin/adduser postfix
# /usr/sbin/groupadd postdrop

/etc/aliasesに、次の行を設定します。

postfix:        root

そしてnewaliasesします。

# newaliases
# exit

コンパイル・インストール

TARボールを展開してmake、make installします。

$ tar xvfz postfix-1.1.7.tar.gz

$ cd postfix-1.1.7
$ make

$ su

# make install

make installではいくつかの質問があります。今回はすべてデフォルトで指定しました。この場合、古いsendmailが上書きされますので注意してください。

設定・起動

設定ファイル/etc/postfix/main.cfを編集します。以下は最低限の設定例です。

myhostname = host.bitarts.co.jp
myorigin = $myhostname
inet_interfaces = all
mydestination = $myhostname, localhost.$mydomain, $mydomain
alias_maps = hash:/etc/aliases
alias_database = hash:/etc/aliases
mail_spool_directory = /var/mail
mynetworks_style = subnet

Postfixを起動するには、次のようにします。

# /usr/sbin/postfix start

バーチャルドメインの設定

/etc/postfix/main.cfに次の行を追加します。

virtual_maps=hash:/etc/postfix/virtual

/etc/postfix/virtualを編集します。例えば次のようにします。この設定では、***@bitarts.net宛ての全てのメールをmiyamaeへ転送します。

bitarts.net             anything
@bitarts.net            miyamae

データベースを構築するために、次のコマンドを実行します。

# /usr/sbin/postmap virtual

動いているPostfixに設定ファイルの更新を伝えるために、次のようにします。

# /usr/sbin/postfix reload