2002/12/3
バージョン Powstatd 1.5.1
OS Red Hat Linux 7.2
公式サイト http://dollar.biz.uiowa.edu/powstatd/

私は数年前にCyberPowerのPower99/500VAというUPS(無停電電源装置)を購入しました。たまたまそれが安かったからという理由ですが、当時Linuxが今ほど一般的なものではなく、当然Linuxには対応していませんでした。

UPSにはPCと接続することで、停電時に自動的にシャットダウン処理させる機能があります。この機能を使うには、UPSモニタリングソフトをPCに導入する必要があります。ソフトがなければただの予備電源ですが、オペレータが近くにいるのであれば、自動シャットダウンができなくても、それなりに便利なものです。しかし、サーバなどで無人運転が必要なPCが対象であれば、自動シャットダウンができればさらに安心です。

Linuxに対応したフリーのUPSモニタリングソフトがPowstatdです。

ハードウェアの準備

まずUPS付属のシリアルケーブルでUPSをPCに接続します。そして、バッテリ供給付きのコンセントにPCと、必要ならモニタなども接続すればハードウェアの準備は完了です。

インストール

通常のTARボールインストール手順です。

$ tar xvfz powstatd-1.5.1.tar.gz

$ cd powstatd-1.5.1
$ make

$ su

# make install

次に設定ファイルを/etc/powstatd.confにコピーします。アーカイブにはいくつかの設定のサンプルが入っています。今回はpowstatd.conf.cpsを使います。

# cp powstatd.conf.cps /etc/powstatd.conf

そして、/etc/inittabに次の3行を追加します。上から「停電になった時の動作」「シャットダウン前に停電が回復した時の動作」「バッテリーが少なくなった時の動作」が定義されています。それぞれのファイルの中を編集することで、動作を細かくカスタマイズすることもできます。

pf:12345:powerfail:/sbin/powstatd.fail
pr:12345:powerokwait:/sbin/powstatd.ok
pn:12345:powerfailnow:/sbin/powstatd.low

一旦マシンをリブートすれば完了です。

# /sbin/reboot

正しくインストールできていれば、UPSの電源ケーブルを抜くと、数秒後にシャットダウン処理が始まります。