2002/4/2
バージョン DRAC 1.11
Qpopper 4.0.3
OS Red Hat Linux 7.2
公式サイト DRAC http://mail.cc.umanitoba.ca/drac/
Qpopper http://www.eudora.com/qpopper/

SMTPは認証を必要としないため、SPAMなどの不正な中継に勝手に使われてしまう(不正中継)ことがあります。これを防ぐため、POPを使って認証を通した後でなければSMTPを使うことができないようにします。これをPOP Before SMTPと言います。DRACはこの機能を実現するソフトです。今回は代表的なPOPサーバであるQpopperを組み合わせてインストールします。

DRACのインストール

ソースアーカイブを展開します。

$ mkdir drac
$ cd drac
$ tar xvfz ../drac.tar.Z

次に、Makeファイルを環境に合わせて修正します。一般的なLinuxの場合は次のようになります。

INSTALL = install
EBIN = /usr/local/sbin
MAN = /usr/local/man/man
DEFS = -DSOCK_RPC -DFCNTL_LOCK -DGETHOST -DDASH_C
CC = gcc
RANLIB = :
CFLAGS = $(DEFS) -g
LDLIBS = -ldb
TSTLIBS = -L. -ldrac
RPCGENFLAGS = -C -I
MANLIB = 3
MANADM = 8

コンパイル、インストールします。

$ make

$ su

# make install

# make install-man

Qpopperでlibdracを使用するので、/usr/local/libにインストールしておきます。

# cp libdrac.a /usr/local/lib

起動スクリプトを/etc/rc.d/init.dにコピーし、自動起動の設定をします。

# cp dracd-setup.linux /etc/rc.d/init.d/dracd
# ln -s /etc/rc.d/init.d/dracd /etc/rc.d/rc3.d/S100dracd

このままだと「execvp: No such file or directory」というエラーが出るので、/etc/rc.d/init.d/dracdのrpc.dracdを起動している箇所を次のように修正します。

#daemon rpc.dracd&
/usr/local/sbin/rpc.dracd&

Qpopperのインストール

まず、「pop」というアカウントを作っておきます。

$ su

# /usr/sbin/adduser pop
# exit

TARボールからインストールします。configureでは、スタンドアロンモード、DRACの使用を指定します。さらに今回はAPOPを使用することにします。普通のPOPはパスワードが平文で流れるのに対して、APOPではパスワードが暗号化されて送信されます。インターネットに公開するメールサーバではAPOPの使用を強く推奨します。

$ tar xvfz qpopper4.0.3.tar.gz

$ cd qpopper4.0.3
$ ./configure \
--enable-standalone \
--enable-apop=/etc/pop.auth \
--with-popuid=pop \
--enable-drac

$ make

$ su

# make install

起動します。

# /usr/local/sbin/popper -s -S

APOPを使う場合は、/usr/local/sbin/popauthコマンドでパスワードを設定します。

$ /usr/local/sbin/popauth