1998/8/4

この記事は半分日記で書きました

Cカードって?

Cカードは、いわゆるライセンスと言われているものですが、法的な効力があるものではありません。Cカードとは Certification Card つまり認定カードであり、スキューバダイビングの教育を受けたことを認定するものです。このカードがないと、海へ行ってもタンクを借りることができませんので、必ず必要です。

Cカードには、スキルに応じて様々なものがありますが最初に取得するのは「オープンウォーター」というものです。オープンウォーターでは水深18mまでのダイビングができます。それ以上深く潜ったり、ナイトダイビングと言われる夜間のダイビングをする場合は、「アドバンスドオープンウォーター」というCカードが必要になります。

PADI って?

Cカードは民間の指導団体により発行されます。様々な団体があり、教育カリキュラムも少しずつ違いますが、PADI はその中でも世界最大の指導団体で、60%以上のシェアを持っていると言われています。

PADI Japan : http://www.padi.co.jp/

体験ダイビング

僕はハワイ旅行の時に体験ダイビングをしてきました。体験ダイビングとは、Cカードをもっていなくても簡単な即席指導だけですぐに潜ってダイビングの楽しさを体験させてくれます。日本でも大抵のスクール5,000〜10,000円くらいで体験ダイビングを実施していますので、「一度潜ってみたい」と思っている方は、迷わず一度試してみることをお勧めします。

6/23にハワイで体験ダイビングして、ちょうど2週間後の7/7にはスクールに申し込みに行っていました。即決でした。

スクールを探す

ハワイから帰ってきてからインターネットを使ってスクールを探しましたが、雑誌で探すことをお勧めします。雑誌の方が情報が多いです。ちょっと大きな本屋へ行けば、入門者向けのスクール探し特集みたいな雑誌がいくつか売られています。よく言われますが、雑誌でCカード取得コースの値段を見てみると、15,000〜100,000以上と、非常に幅があります。しかし「海洋実習の旅費は別です」とか「器材レンタルは別です」とか言われることもあるので、料金に何が含まれているのか、十分に確認してください。

98年7月7日 火曜日 (申し込み)

僕は雑誌はまったく調べなくて、PADIのホームページから見つけた、飯田橋の LessonOne というところに決めました。自社プールを持っていて、しかも会社から歩いて行ける距離だったのが理由です。早速仕事が終わってから行ってみました。ちなみにここでは PADI のカードだけを扱っているようです。ここは PADI 5 スターダイブセンターとして認定されているので、修了するとーゴールドカードが発行されます。

費用は

このスクールでは、65,000円〜 という表示でしたが、これは平日日中の受講で、海洋実習を日帰りにした場合での料金です。僕は平日フリータイム、海洋実習は土日宿泊というコースにしましたので、92,000円となりました。このように受講日程によって料金が変わるのが普通のようですので注意してください。

次に器材にかかる費用があります。器材には「軽器材」と「重器材」に分けられます。上記の受講費用には重器材のレンタル費用が含まれていますが、軽器材は含まれていません。軽器材のレンタルを追加すると4万円近くかかるということなので、「おいおい」と思いながらも購入することにしました。しかしこのスクールではプールで色々な器材を試着してぴったり合ったものを選べるということなので、この機会に購入して吉ではないでしょうか。スキューバダイビングは器材スポーツなので、自分に合った器材を購入したほうが良いと一般的に言われるようです。ちなみに現時点で軽器材購入費は 75,900円ですが、この時点ではまだ最終的に購入する器材は決定していないので、値段は変わる可能性があります。

いきなり授業開始 (ビデオ)

基本的に PADI のCカードならカリキュラムはどこでも同じなんですが、どのくらい時間をかけるかはスクールによってまちまちです。ここでは、ビデオ鑑賞3時間、学科6時間、プール実習9時間、海洋実習2日間(4本潜る)という内容になっています(補講は無料)。1回3時間の単位です。日程はかなり自由に設定できます。僕は、1日だけ有給を使って一気に9時間受けて、あとは会社帰りに3時間ずつ・・・という日程にしました。

で、この日は申し込みだけのつもりだったのですが、「せっかく来たんだからビデオだけでも見ていきませんか」ということになって、1時間だけビデオを見て行くことになりました。終わったのは夜の10時。これから毎回夜の10時までがんばることになります。。

98年7月9日 木曜日 (学科 1)

この日は仕事が終わっていよいよ最初の学科がはじまりました全2回。学科では水圧の勉強や器材の名称、水中でコミュニケーションをとるためのハンドシグナルなどを習います。結構楽しいです。各セッションごとに簡単なテストがありますが、授業の中で「ここはテストに出ます」と言われたところがそのまま出る感じです。学科はモジュール1から5まであって、学科1では1〜3、学科2で4〜5を受講します。各モジュールの最後では簡単なテストがあります。

98年7月14日 火曜日 (ビデオ、学科 2、プール 1)

この日は1日有給をとって詰め込みました。最初にビデオを残りの2時間ほど見て、2回目の学科です。この日の学科ではまず健康について。窒素酔い、減圧症などの原因と予防法などについて学びます。特に減圧症を避けるための、潜水計画の方法については詳しく学びます。ダイビングは単に空気タンクが空になるまで潜れるというわけではなく、減圧症を予防するために深度や時間、休息時間を守らなければなりません。

最後に、学科の総ざらいとして最終テストがあります。無事合格。

休み時間にウェットスーツのための採寸をしました。体中の長さという長さを計られました。

夜は最初のプール実習(全3回)がはじまりました。まず、装備する器材を選んで、器材のセッティングから習います。それが終わったら「コントロールドシッティングエントリー」で水に入ります。これは主にプールサイドで使うエントリー方法で、プールサイドに腰掛けて、ゆっくりお尻から入ります。

この日は、マスクから水を出す「マスククリア」、口から外れたレギュレータをくわえ直す「レギュレータリカバリー」、などを習い、2回ほど深いところに潜降、浮上して終了。最後に器材の片づけかたを学んでプール1は終わりです。

98年7月16日 木曜日 (プール 2)

今回はボートなどから一般的に使う「ジャイアントストライドエントリー」でエントリーしました。一歩踏み出して足から飛び込みます。

今回は水中でのマスクの脱着、エア切れの時のバックアップ空気源の使用方法を習いました。

水底でうつぶせになり、呼吸によって浮いたり沈んだりする「ピポット」を習いました。これは中性浮力を確保する基本的な方法になるようです。すごく気持ちいいです。

最後に、エア切れで近くに誰もいないときに行う、「緊急スイミングアセント」の練習をしました。浮上時は肺が膨張するので意外と楽に上がれるのがわかります。

この日は帰る前にウェットスーツのデザインと色を決めました(色は自由に決められるのですが、これが結構悩む)。海洋実習の日程も決定しました。

この日はマウスピースの位置が自由になるタイプのスノーケルを使ったのですが、やっぱこっちのほうがいいなー。昨日は固定式のやつで口の位置に合わず気持ち悪かったのです。フィンも昨日はプラスチック素材のものを使いましたが、この日はラバー素材のものを使いました。こっちのほうが浮力が小さいので水面移動が楽な感じ。やっぱ軽器材代は当初の予定よりかさみそうです。

98年7月14日 金曜日 (プール 3)

この日のエントリー方法は「バックロールエントリー」、後ろ向きになって背中から入ります。

今回は、水面、水面下それぞれでの、ウェイトベルトの脱着、とスクーバユニットの脱着を習いました。水中でウェイトベルトを外すとバランスが崩れ大変だし、水面でスクーバユニットを外すとウェイトベルトが重くて大変です。

続いて、水中の中層で停止する「ホバーリング」を練習しました。中性浮力のコントロールですが、しばらく停止できている状態でも、大きく息を吸ってしまうと肺の空気で浮上して、さらに肺の膨張により加速が付いて一気に水面まで上がってしまいます。こうなると、BCD の空気を抜かないと沈めません。呼吸の仕方で浮力がコントロールできるのが良くわかります。最初は難しいですが慣れれば結構停止することができます。無重力感覚で楽しいです。

最後はスクーバユニットを外して「スキンダイビング」の練習をしました。一緒に受けていた人は皆、うまく潜れず水面でバシャバシャしてましたが、僕はうまく潜れました。しかし耳ぬきをするのを忘れて一気に水底まで行ってしまい、耳に激痛が走りました。浮上してからも耳が変で気持ち悪かったのですが、スキンダイビングは身軽で魚のように軽く泳ぐことができて、面白いです。

今回でプールは終わりの予定でしたが、再来週に1回補講を入れることになりました。うう、1週間以上潜れないのかー。ちょっと寂しい。

この日は最新型のフィン「バイオフィン」というのを使ってみましたが、これ超扱いやすいー。でも高そうだなー。

家に帰ると、スクールから8月のツアーの案内が届いていました。毎週ツアーを開催しているようですが、・・・高い。ダイビングって上流階級のスポーツなのかーッ! 何度か行ったらもっと安いツアーを開催しているところに移らないとだめかも。(^^;

98年7月28日 火曜日 (補講 1)

補講といっても、最終確認。スクーバ脱着などプール3の内容をざっと復習した後はは自由時間でグルグル泳いでいました。納得いくまで何回でも練習できるというのがいいですね。

この日は器材を選びました。で、そこで初めて知らされたのですが、ショップオリジナルの器材は比較的安値ですが、ブランド品を買うと定価になってしまうとのこと。うー、でも欲しい器材は決まっちゃったしなあ。うーん。と悩みつつも定価で買ってしまいました。インストラクターのアドバイスなしで器材を選べる自信のある方は、自分で器材の勉強をして、一式揃えてからスクールに行くのが価格的には断然有利ですね。ただしプールで色々なのを試着できるというメリットがなくなってしまいますが。

購入器材は以下の通り。

メーカー モデル カラー 価格
マスク GULL マンティスカラーシリコン クリスタルサックス 12,000
スノーケル GULL カナールドライ クリスタルサックス 6,500
フィン apollo バイオフィン ホワイト/ブラック 22,000
ブーツ SPINA パレット ホワイト/ブラック 4,000
グローブ SPINA パレット ブルー 5,500
メッシュバッグ SPINA パレット ブラック/ピンク 4,500
ウェットスーツ SPINA フルオーダー 5mm ワンピース 両面ジャージ ブルー/イエロー 47,500
その他 GULL ノーフォグレンズ 1,000

なんだけど、カタログ見るとノーフォグレンズ(曇らないレンズなのだ)は1枚1,000円と書いてあるけど、どうも1,000円しか取られなかったみたい。ラッキー?なのかな。結局軽器材7点セットの合計は、104,900円となりました。うう、高い。

器材が届くまで2日かかります。とのことなので、3日後(海洋実習前日)にまた補講をとって、マイ器材を試してみることになりました。

98年7月31日 金曜日 (補講 2)

この日は明日からの海洋実習に向けての最終チェック。届いたた器材を早速身につけて潜りました。ウェットスーツは「蛍光の黄色!」というような、かなり予想以上に目立つカラーリングでした。熱帯魚っぽいです。ノーフォグレンズはほんとに曇らなくて嬉しい。器材は売り値に不満ありつつも、奮発した価値はあったように思います。

明日早いのでこの日は早めに帰りました。

98年8月1日 土曜日 (海洋実習 1)

6:50 飯田橋集合。ついに海洋実習がはじまりました。目的地は伊豆。この日一緒に参加した人はオープンウォーター5名、アドバンスド1名、スタッフ3名でした。朝はあいにくの雨でしたが、現地に着いてみると雨も上がり、そこそこの天気に回復しました。道路が混雑していたため、到着したのは午後になってしまいました。

この日のポイントは「八幡野」。すごい人出で、「ダイビングしてる人ってこんなに居るの〜??」という感じでした。

トレーニングダイブ 1

ビーチからのエントリーで、フロートまで水面移動、そして潜降・・・してみると、周りはダイバーだらけ! だけど良く足元をみてみると、青い小さな魚が沢山泳いでる(後にソラスズメダイという魚だと教わりました)。伊豆にこんな奇麗な魚がいたんだーとちょっと感動。

まずは水底で簡単にプール講習の復習をしたあと、ツアー開始。少し離れるとダイバーの数も減って、魚がたくさん。チョウチョウオのような熱帯魚っぽい魚も多くいるのに驚きました。伊豆の海というと「おいしそう」というイメージがありましたが、こんなに沢山の種類の美しい魚がいたとは驚きです。

水温は24〜25度で快適でした。あっという間に40分経って、浮上。最大深度は 10.2m でした。1時間ちょっと休憩して2本目に入ります。

トレーニングダイブ 2

2本目も潜降後にプールのおさらいをしたあとツアー開始。すぐに目の前に迫力のアジの大群。しばらく進むと結構迫力のある大きな根のところに到着。そこで見たのはミナミハコフグの幼魚でした。まさに海の宝石。最大深度 14.5m。

アフターダイブ

ちょっと遅くなってしまったけど夕方に昼食のバーベキュー。その後アドバンスドのナイトダイビングのお見送り。ナイトではタンクにケミカルライト(よくお祭りなんかで売ってる、曲げて振ると光るアレです)を付けて海に入っていくのですが、とても幻想的。ナイトダイビング面白そう! 僕もアドバンスド欲しいなー。

ナイトを見送った後、ログブック記入タイム。お魚の話は宿に着いてからということで、とりあえず潜水データを記入しました。ところで、暗算が大の苦手な僕は、ログブック記入が大変。自動計算してくれるログブックソフトを作ろうと現在計画中です(笑)。

そのうちナイトダイビング組が帰ってきたので、八幡野を出発。酒屋で夜の飲み会のためのお酒を買ったあと、夕食は「面白いおじさんのいるステーキ屋」に行きました。確かにおじさんは超面白い(メニューがあるのに、お勧めだと言って「Eセット」しか受け付けてくれない、そんなカウボーイの衣装をまとったおじさん)し、ステーキもおいしいけど、すごいボリューム。でもインストラクターは僕の倍以上食べてましたけど。

予定より随分遅くなってしまいましたが、なぜか花火をやろうということになって、コンビニで花火を買って、宇佐美のビーチに行きました。3本潜って疲れきった人もいましたが、結構盛り上がりました。

予定より相当遅れて夜 11:30 ごろ宿へ到着。シャワーを浴びたあと、やっと飲み会が始まりました。インストラクターが図鑑で今日見た魚の名前を教えてくれました。やはり魚の知識がないと、珍しい魚を見ても気が付かなかったりするだろうし、きっと魚を覚えればダイビングがずっと楽しくなるんでしょう。はやく僕も図鑑を買わなくては。そのほかスクールのスタッフの面白い話などを聞かせてもらって、やっと眠ることができました。朝も早くて寝不足だったので、爆睡。

98年8月2日 日曜日 (海洋実習 2)

7:00 に起床して出発。この日のポイントは「伊豆海洋公園」。到着したころはまだ人はそれほど多くありませんでしたが、2本目のころには昨日の八幡野以上の人出でした。

トレーニングダイブ 3

ここのスポット(1番の根)は、大きな崖になっていて、そこに沢山の魚が住んでいます。岩の隙間でオニオコゼがこっちを睨んでいたので、親指の先ほどもあるソーセージを投げたら一飲みにしていました。ツノダシというとても奇麗な魚も見ました。中性浮力をとりながら「壁」を観察するのですが、やっぱり水底を這っているだけの体験ダイビングとは全然ちがいます。でも深いところは水温が21度程度と、かなり寒く感じました。今回の最大深度は、13.0mでした。

トレーニングダイブ 4

いよいよ最後! もうかなり慣れてきました。水中に入るとすごいダイバーの数。魚よりダイバーの方が多いという感じでしたが、面白い魚を見ることができました。まずは背景に合わせて色と模様を変化させるヒメコウイカ、そしてイソギンチャクに住むクマノミ(2匹)、岩のすきまにイタチウオを見ることができました。上を見上げるといくつもの魚の群れのシルエット。とにかく伊豆の海がここまでにぎやかだとは驚きです。最大深度 15.0。これで全ての講習が終了。

アフターダイブ

この日はラーメン屋で昼食をとって、帰路につきました。道は混んでいましたが、夜 9:00 ごろにショップへ到着。ログ付けをして、Cカードの申請に記入して、遂にテンポラリCカードをゲット!! ホンモノのCカードは2〜3週間後に届くそうです。

その場の話の流れで「アドバンスドいいなあ」「アドバンスドまでは取ったほうがいいですよ」「みんなで大島行きませんか」ということになって、今回のオープンウォーター参加者みんなで9月末に大島アドバンスドオープンウォーター取得ツアーに行くことになってしまいました。うわー。それまでに何本か潜っておきたいし、さらにその前に重器材も欲しいよー。うわー赤字が増えていく〜。