Debian GNU/Linux導入記 その2(X起動まで)
バージョン | 3.0r1 woody | |
公式サイト | http://www.debian.org/ |
VGAでX起動まで
前回の続き。コンソールまで立ち上がった。次はX。Xの起動は次のようにする。
$ startx
taskselでdesktop emvironmentを導入してあるはずだが、ブート時にエラーになってしまい、Xが起動しない。悩んだ末分かったのは、どうやら単にXサーバが入っていないらしい。次のようにして追加インストールする。
# apt-get install xserver-xfree86
するとXの設定画面になる。キーボードHHKなのでpc101と入力。マウスの設定では本当はUSBマウスを使いたいのだが、よくわからないので、とりあえずPS/2で繋げておく。
今度こそ立ち上がりかけるが、ディスプレイドライバがないみたいなエラーが発生。とりあえず再コンフィグしてみる。
# dpkg-reconfigure xserver-xfree86
とりあえずVGAで起動させるため、ビデオのBPPを8にする。これで、startx。ひとまずVGAでKDEが立ち上がるのが確認できた。
カーネル再構築
さて、僕はディスプレイアダプタにGeForce4 Ti 4400を使用している。で、nVIDIAドライバを入れるのだが、色々調べてみると、なんといきなりカーネルの再構築が必要らしい。
woodyではカーネル2.2.20が使われているようだが、どうせだから新しいものにしてみる。
# apt-get install kernel-source-2.4.18
さらにnVIDAドライバもapt-getする。
# apt-get install nvidia-glx-src
いずれもソースファイルなので、この時点ではダウンロードされただけ。これらを使ってカーネルを再構築する。
# cd /usr/src # tar xvfj kernel-source-2.4.18.tar.bz2 # ln -s kernel-source-2.4.18 linux # cd linux # make menuconfig # make-kpkg clean # make-kpkg --revision=20031010.1 kernel_image # cd .. # dpkg -i kernel-image-2.4.18_20031010.1_i386.deb
数年ぶりにカーネルの再構築などしたら、速くてちょっと感動。で、リブート。
USBキーボードの認識
動いたが、USB接続のキーボードが認識しない。make menuconfigを調整して再構築、USB版のHHKを買ってしまったことを悔やみながら試行錯誤。最終的には次のような感じかな。マウスの設定もついでにやってます。
General setup Support for hot-pluggable devices Input core support Keyboard supoort Mouse supoort USB support Support for USB Preliminary USB device filesystem UHCI (Intel PIIX4, VIA, ...) support UHCI Alternative Driver (JE) support OHCI (Compaq, iMacs, OPTi, Sis, ALi, ...) support USB Human Interface Device (full HID) support USB HIDEP Keyboard (basic) support USB HIDEP Mouse (basic) support
実はカーネルを再構築したら、NICも認識しなくなっていたので、以下も追加。
Network dvice support Ethernet (10 or 199Mbit) VIA Rhine support
やっとUSBキーボードが認識した。マウスはまだダメみたいだが、とりあえずPS/2で使えるので後回しにする。
ネットワークの設定
NICは認識したものの、ネットワークに繋がっていないようだ。どうやらDHCPクライアント機能が動いていないようだ。/etc/network/interfacesを次のように書き換えて、静的に設定するようにした。元々DHCPは使わないつもりだったので、これで良しとする。
iface eth0 inet static address 192.168.0.1 network 192.168.0.0 netmask 255.255.255.0 broadcast 192.168.0.255 gateway 192.168.0.254
nVIDIAドライバのインストール
いよいよnvida-kernelのインストール。
# cd /usr/src # tar xvfz nvidia-kernel-src.tar.gz # cd linux # make-kpkg modules_image # cd .. # dpkg -i nvidia-kernel-2.4.18_1.0.2880-1+20031010.1_i386.deb
nvidia-glxをインストールする。
# cd nvidia-glx-1.0.2880 # dpkg-buildpackage -us -uc # cd .. # dpkg -i nvidia-glx*.deb
で、startx。ついにXが立ち上がった!…と思ったらマウスが突然固まる。一旦Ctrl+Alt+F1仮想コンソールに切り替えて、Ctrl+ALT+F7で戻ると直る。でもまたすぐ固まる。原因は分からんが、こうなったらなんとかUSBマウスにしたい。
USBマウス
とりあえずdpkg-reconfigure xserver-xfree86して、マウスデバイスを/dev/input/miceにしてみるが、まるで反応しない。だめもとでmurasakiを入れてみる。USB機器のホットプラグに対応させるものらしいのだが、関係あるかな。
# apt-get install murasaki
入れたらあっさり動いた。固まるのもなくなった。
日本語対応
でもメニューが日本語表示できていなくて文字化けしている…。日本語環境の調整が必要だ。これには一般ユーザーでuser-ja-confを実行してドットファイルを自動生成する。
$ user-ja-conf
実行が終わると、ddskk, jless, tcsh-kanji, mutt-ja, doc-linux-text-ja, nvi-m17nをインストールしてくださいと言われるので、入れたほうがいと思うのだが、この中でmutt-jaとdoc-linux-text-jaはインストールできなかった。まぁあまり必要なさそうだが。
で、一旦ログアウトして再ログイン。GNOMEを選ぶと、これだけで、すっかり日本語版になってしまった。感動。KDEのほうは英語みたいだ。まぁ最初からGNOMEを使う予定だったので問題なし。ただGNOMEもKDEもバージョンが古いなあ。後でバージョンアップしよう。
セッションにxsessionを指定してログインすばSKKで入力できる状態になっている。このSKK、使い方にちょっと癖がある。まずShift+SPACEで起動(EmacsではCtrl+x Ctrl+j)。漢字にしたい部分の先頭を大文字にしてローマ字入力して、SPACEで変換。
このままではKDEが立ち上がってしまう。GNOMEにするには.xsessionの先頭に以下を追加する。ついでに、勝手にターミナルが起動するのを禁止する。
WINDOW_MANAGER=/usr/bin/gnome-session TERMINAL_EMULATOR=NONE
ひとまず最低限の環境が出来上がり。KDE3とGNOME2導入編へ続く。