ext2とNTFSでやりとりする
LinuxとWindowsをデュアルブートで使っていると、データを交換するために双方のパーティションにアクセスしたくなることがあります。FAT/FAT32パーティションであればLinuxから普通にマウントできるらしいのですが、NTFSの場合はちょっと工夫が必要です。
Linux → NTFS
まずLinuxからNTFSパーティションをマウントするには、カーネルが対応した設定で構築されている必要があります。Debian(woody)はそういう状態になっていないので、カーネルの再構築が必要になります。
$ su - # apt-get install kernel-source-2.4.18 # cd /usr/src # tar xvfj kernel-source-2.4.18.tar.bz2 # ln -s kernel-source-2.4.18 linux # cd linux # make menuconfig
make menuconfigでは、filesystemのNTFS filesystem supportを「m」にします。あとは次のようにすればカーネルの再構築、インストールができます。
# make-kpkg clean # make-kpkg --revision=20031010.1 kernel_image # cd .. # dpkg -i kernel-image-2.4.18_20031010.1_i386.deb
このカーネルで起動したら、タイプにntfsを指定してマウントできます。
$ su - # mkdir /mnt/win # mount -t ntfs /dev/hda1 /mnt/win
システムブート時に自動的にマウントさせるには、/etc/fstabに次のようなエントリを書いておきます。
/dev/hda1 /mnt/win ntfs defaults 0 0
以上でNTFSパーティションにアクセスできるのですが、この方法には欠点があります。書き込みができないのです。これは現在開発中のカーネル2.6でも変わらないそうなので、将来的にもあまり期待できません。しかしこれではLinux上で作ったファイルをWindowsに持って行きたい時に困ってしまいます。そこで、今度は逆にWindows上からext2パーティションにアクセスする環境を作ります。
Window XP → ext2
LinuxからリードオンリーでNTFSパーティションにアクセスできたら、あとはWindows側から少なくともリードオンリーでext2パーティションにアクセスできれば、双方向のファイル交換ができるというわけです。
Windows XPからext2パーティションにアクセスする、フリーのソフトとしては、次のものがあります。
Ext2Fsd
ext2パーティションをWindowsのドライブにマウントしてしまうソフトです。
アーカイブを解凍いしてできるSetupフォルダのsetup.batを実行してインストールします。あとはMountフォルダで、コマンドラインから、
> mount 0 1 f:
てな具合にやれば、hd0のパーティション1がFドライブにマウントされます。あとは普通にドライブとして利用できます。
Ext2Fsdはリード&ライトに対応しているとのことですが、書き込みの方法が分かりませんでした。
Explore2fs
http://uranus.it.swin.edu.au/~jn/linux/
こちらはext2パーティションにアクセスするための独立したアプリケーションです。手軽に使えるので、たまに使いたい時などはこちらのほうが便利かもしれません。ただファイルをディレクトリごとコピーする、といったことができないのと、速度がちょっと遅い気がします。
この他には次のようなものもあるようです。
winext2fsd - http://sourceforge.net/projects/winext2fsd/
これはNT4.0じゃないとインストールできないようです。
ext2forxp - http://sourceforge.net/projects/ext2forxp/
これはXP用ですが、まだリリースされていないようです。