1999/8/29
バージョン Samba 2.0.5a
OS Slackware 3.6 (Linux 2.0.35)
ホームページ http://www.samba.org/ (公式ページ)
ダウンロード http://www.samba.org/

UNIXでWindows向けにファイルサービス、プリントサービスなどを提供するものです。最近はネットワーク上でのUNIXとWindowsの混在というのは当たり前になっているので、是非導入したいソフトと言えます。

DESライブラリのインストール

Windows NT4+SP3以上またはWindows 98ではパスワードが暗号化されて送られるため、「Windowsから暗号化しないで送るようにする」か「Sambaを暗号対応にする」かどちらかの対応をしなければなりません。前者の方法はsambaのアーカイブにあるdocs/Win95_PlainPassword.regまたはdocs/NT4_PlainPassword.regをWindows上で実行するだけで簡単ですが、この方法は不完全です。今回は確実な方法であるSambaを暗号対応にして構築することにします。まずDESライブラリをインストールする必要があるので、国内のサイトからダウンロードします。

注)OSによっては最初からインストール済みのようです。必要な場合のみ、以下の手順でインストールしてください。

ディレクトリを作って、アーカイブを展開します。

$ mkdir libdes-4.01
$ cd libdes-4.01
$ tar xvfz ../libdes-4.01.tar.gz

引き数にgccを付けてmakeします。

$ make gcc

make installしてインストール完了です。

$ su

# make install

# exit

コンパイルとインストール

Sambaをインストールします。いつもの手順通りです。

$ tar xvfz samba-2.0.5a.tar.gz

$ cd samba-2.0.5a/source
$ ./configure

$ make

$ su

# make install

swatを使えるようにする

swatは、Sambaの各種設定を、Webブラウザを使ったGUIベースで行えるようにするためのものです。

/etc/inetd.confに以下の1行を追加します。

swat stream tcp nowait.400 root /usr/local/samba/bin/swat swat

/etc/servicesに以下の1行を追加します。

swat 901/tcp

inetdにHUPシグナルを送ります。これで設定完了。

# kill -HUP PID

http://localhost:901/ のようにポート901にWebブラウザでアクセスします。アカウントを聞かれるので、ユーザー名をroot、パスワードにrootのパスワードを入力します。

swatで設定する

GLOBALS(全般の設定)

  • Base Options
    • workgroup
      使用するワークグループを入力します。

セキュリティオプションは導入するネットワークの環境によって適切な設定が異なります。ここでは暗号認証をサポートさせます。

  • Security Options
    • security
      USER
    • encrypt passwords
      Yes

設定したらCommit Changesを押します。

さらに設定しておいたほうがいい項目があるのでAdvanced Viewを押します

デフォルトだと、新しいファイルを作ったとき、ファイルのパーミッションが0744という、実行属性が付いた形になってしまい、なんとなく気持ち悪いので、Security Optionsのcreate maskを、0644に変更します。

さらに、デフォルトだと、ファイルを編集した直後、Linux側からそのファイルにアクセスしようとすると一時的に「ファイルがビジーです」となって開けない場合があります。これを避けるにはLocking OptionsのoplocksをNoに設定します。(2001/1/2)

さらに、client code pageを932に設定します。これをしないと一部の日本語ファイル名が使えません。(2001/1/11)

以上、設定したらCommit Changesを押します。

SHARES(共有フォルダの設定)

ホームディレクトリを共有設定します。Create Shareのテキストボックスにhomesと入力して、Create Shareボタンを押す。homesフォルダが作られます。

フォルダへの書き込みを許可したいので、Security Optionsのread onlyをNoに変更してCommit Changesを押します。

PASSWORD(ユーザー登録)

GLOBALSのセキュリティオプションで暗号認証をサポートさせた場合は、ここでユーザー登録を行います。

ユーザー名とパスワード(2回)を入力してAdd New Userを押せばアカウントが作られる。

STATUS(Sambaを起動する)

Start smbd、Start nmbdそれぞれのボタンを押してSambaサーバを起動します。すでに起動していて、設定を変更した場合は、Rstart smbd、Restart nmbdを押します。

自動起動の設定

OSブート時に自動的に起動するように設定します。この設定方法はOSによって異なります。ここではSlackware Linuxでの例です。

/etc/rc.d/rc.localに以下を追加します。

# Start Samba
/usr/local/samba/bin/smbd -D
/usr/local/samba/bin/nmbd -D